はじめに
ローソク足の基本的な見方については、以前の記事でご紹介しましたので、そちらをご覧いただき、ここでは、さらに、詳しくローソク足の長さや形でどのように見て判断するのか解説いたします。
本当にローソク足は奥が深く難しいです。特に、最近はAIなどが活躍するようになり極端な値動きをする場合も多くダマしも増えてきています。ここで紹介するのは見方の基本だとして理解いただき、実際の取引では、他のテクニカル分析などと併用されることを強くお勧めします。
ローソク足の見方(基本形)
ローソク本体が白色のものを陽線(始値から終値が上昇したもの)、黒色のものを陰線(始値から終値が下落したもの)として表しています。
かなり力強い上昇・下落
これは、全くヒゲもなしで価格が上昇または下落したもので、一方的な値動きをしたものです。これはかなり力強い値動きで、同じ方向にしばらく値動きが続きそうなローソクです。
かなり強い上昇・下落
これは、陽線でいえばいったん下落したもののその後は、一気に上昇したもので、かなり強い値動きをしたものです。陰線ではその逆です。
強い上昇・下落
これは、ヒゲよりも本体が長いパターンのもので、強い上昇や強い下落を示すものです。良く見る形だと思います。ただし、上ヒゲも下ヒゲも同じ長さの時は少なく、それぞれの長さによって若干見方が変わってきます。これはあくまでも基本だと思ってください。
どっちつかずの上昇・下落
これは、本体の長さとヒゲの長さが同じでたまたま上昇または下落したものです。市場も、方向感を失ったときに良く表れるもので、様子を見守る必要があります。本体部分がほとんどない十字架のような形になる場合もあります。
少し弱い上昇・下落
これは本体部分が大きく、ヒゲ部分が短いパターンです。陽線であれば上昇はしているものの上値を抑えられる形になっており、そろそろ、上昇が終わりそうな雰囲気が出てきている形です。ただし、急激な値動きをしているときに良く表れることもあるので、これが現れたからと言って直ちに逆方向に値動きするものではありません。ポジションを維持したまま様子を見守る必要があります。
反転して強く上昇・下落
本体部分が短くヒゲが長いパターンのものです。例えば陽線であれば、下落が続いている局面で急に買いが優勢となり値を戻したときにあらわれるものです。陰線はその逆です。これが現れた場合は、市場の流れが逆方向になることが多い典型的な形です。
そろそろ反転する上昇・下落
こちらも本体部分が短くヒゲが長いパターンのものです。先ほどと同じような意味合いになってしまうのですが、陽線の場合、上昇が続いている局面で売りが優勢となり下落にはならないもののこれ以上上昇しないときにあらわれるものです。陰線はその逆です。こちらもこれが現れた場合は、市場の流れが逆方向になる事が多い典型的な形です。
まとめ
このように、ローソク足1本を見て買い手と売り手の関係や市場の方向性を読み解くことになります。そういう情報がローソク1本で伝えられるところが素晴らしいですね。
ここに挙げた基本形を覚えるだけでも、売り買いのタイミングをつかむためには非常に使えます。一言一句覚えるのではなく、こういう方向を表しているんだと思えれば大丈夫です。