はじめに
米国株先物取引の暴落を受けて、さらに混迷を深めた株式や為替市場、この先どうしたらよいのか、考えあぐねている方も多いと思います。
私も、どうすべきか、一度、損切りしてしまうのか迷っています。
そんな中、FRB(連邦準備制度理事会)は1%の緊急利下げを行いました。これは実質的にゼロ金利にするものです。ECB(欧州中央銀行)も量的緩和措置を行いました。
そして、日本銀行も金融政策決定会合を緊急に前倒しして、金融政策の声明を発表しました。
これらの市場介入がどのような影響を及ぼすのか、私の見解を述べながら解説いたします。
今後の投資の道しるべに必ずなると思いますので、ぜひ、ご覧ください。
株・為替の見通し
各国中央銀行の動き
FRB(連邦準備制度理事会)は1%の緊急利下げを行いました。これはアメリカの実質金利を0~0.25%にするものです。ゼロ金利政策の復活となるものです。
ECB(欧州中央銀行)は量的緩和措置を行いました。
日本銀行の動き
日本銀行は今週末に予定されていた金融政策決定会合の日程を繰り上げ、3月16日に急遽開催しました。
主な内容は、
- 上場投資信託(ETF)の買い増し
- 不動産投信(J-REIT)の買い増し
- 米ドルの市場供給
でした。
これらは、すでに実施したものも含まれており、インパクトも小さく、日銀が持っているカードの切り札ではないように見えます。
市場の反応
各国中央銀行の動きにより、市場が安定するかとも思われましたが、効果は限定的で、現在も株価が暴落しています。
為替相場を見ても昨年1年間の値動きの半分ぐらいの値幅が1日で動く状況で、かなりパニック状態になっているのは確実です。
パンデミックではないですが、世界中の投資家が何かにとりつかれたように混乱している状況です。
日本銀行の考え
黒田日本銀行総裁の声明を見る限り、今回の措置は本気ではなかったように感じます。
1月から3月期の経済指標が発表になる4月の政策決定会合を本番だと考えている節があります。3月の時点ですべての対策を講じてしまうと、かなり悪い(弱含む)経済指標が4月に発表されてしまえば何もインパクトを残せず、下振れがひどくなると考えているからだと考えていると思います。
約1か月後の政策決定会合が正念場ではないでしょうか。
日本政府の対応
現在、政府では次の経済対策を検討している最中です。多分、尋常じゃない金額のものとなりそうですが、その財源となる国債も基本的には日本銀行が買い受ける形になるのではないでしょうか。
この買い受けのタイミングも4月の政策決定会合の時期だと思われます。
政府と日銀(中央銀行)がタッグを組んで経済対策を行ったということを4月に大々的にアピールし市場にインパクトを与えようと目論んでいると思います。
相場の混乱はいつまで続くのか?
今回の混乱のもとをただせば、以前も指摘したとおり
- 原油価格の下落
- 新型コロナウイルス
です。
どんなに各国政府や中央銀行ががんばっても、やはり、新型コロナウイルスのワクチンができるまでの間(約18か月間)はなかなか混乱は収まらないのではないでしょうか。
こんな時投資はどこにすればよいのか
いちばんよい方法は、市場に参加しない、金融機関に現金を預けておくことが一番、適切な方法だと思います。
もし、お金に余裕があるのならば、金・銀・プラチナなどを購入しておくことも良いと思います。
はっきり言って、パニック状態の市場がどう動くなんて誰にも予測がつきません。予測がつかない(自分のシナリオが描けない)場合は、危険でクレイジーなので現金を保有するだけで積極的な市場参加は避けるべきです。
また、つみたてNISAなどで毎月積み立てている人は、そのまま買い続けた方が将来的にはプラスになります。今は、原価割れを起こしているかもしれませんが、焦って精算せずじっくり見守るのが一番の投資だと思います。
まとめ
今日のポイントは
- 市場の混乱回避のため各国中央銀行が対策を相次いで発表した。
- 市場の反応はほぼない。
- 日銀も対策を発表したが、4月が本番。
- パンデミックが終息するまでは難しい。
- こんな状況で投資するのはやめておいた方が良い。
以上5点です。
私も為替相場は儲けよりも、何とか足抜けするタイミングを見計らっているところです。積立投資信託も行っていますが、こちらはこのまま継続しようと思っています。
株などの市場に本格的に参加するのはパンデミックが終息しワクチンが開発されてからが安全で良いと思います。もしかするとそれ以外に市場参加のタイミングが出てくるかもしれませんがその時は、皆さんにお伝えしますのでご安心ください。
できれば、市場に参加しない間に、株やFXなどの勉強をしておけば、更に飛躍できると思います。ぜひ、知識の習得に努めてください。