キャッシュレスポイント還元制度6月30日で終了!実質、増税に!

日本経済
ポイント還元ん

キャッシュレス決済すると2%や5%還元される制度が6月末で終了します。

元々、この制度は消費税増税に伴って消費の落ち込みを低減させるために設けられた制度でした。

増税分以上の還元が受けられると言うことで、キャッシュレス決済が普及するきっかけにもなった制度です。

キャッシュレスで決済している人は、7月1日から実質増税になります。

また、各キャッシュレス決済事業者は参加店舗から手数料を徴収することになって行きます。

キャッシュレスポイント還元制度廃止となれば、コロナ渦の中で、経済的に打撃を受けている事業者に更に追い打ちをかけることになります。

このまま、制度を廃止して本当に良いのか疑問が残ります。

今回は、このキャッシュレスポイント還元制度についておさらいをしてみたいと思います。

キャッシュレス・消費者還元事業

この記事でキャッシュレスポイント還元という造語を使用していますが、元々国で行われている事業名は「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)」と言います。

実施期間:2019年10月~2020年6月(9ケ月間)

事業内容

一般の中小・小規模事業者については、

①消費者還元5%

②加盟店手数料率3.25%以下への引下げを条件とし、更に国がその1/3を補助

③中小企業の負担ゼロで端末導入(1/3を決済事業者、残り2/3を国が補助)

フランチャイズ等の場合は消費者還元2%(端末費用及び加盟店手数料の補助はなし)

という、単純な制度ですが、仕組み等がわかりにくいです。

消費者への還元の仕組み

消費者へポイントが還元される仕組みは以下のとおりになります。

経済産業省資料から抜粋

キャッシュレス決済事業者が、決済金額に応じて消費者に対してポイントを発行し、その財源を国が補助するという仕組みになっています。

キャッシュレス決済事業者って?

わかっているようでわからない「キャッシュレス決済事業者」についても説明いたします。

今回の事業では、次に揚げる手段と要件を満たした事業者が「キャッシュレス決済事業者」と言うことになります。

対象となる決済手段

クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードなど一般的な購買に繰り返し利用できる電子的決済手段

要件

日本円でのチャージが可能な決済サービスや日本の金融機関の口座を利用する決済サービスであること(主として日本に居住する者を対象とする決済サービスを提供すること)。
➢外部からの問合せ窓口を設置すること。
不当な取引を防止するための措置を講じること。
➾モニタリングや不正発生時の対処方法などの詳細を定めた規程を作成し、審査を通過した決済事業者に遵守を求める。
➾不正防止の観点から、決済事業者毎に上限を設定すること。
(チャージ限度額や還元対象金額への上限等(既存の上限も認める))
中小・小規模事業者に提供するプランを公表すること。
(決済手数料(事業期間後の取扱いを含む)、支払サイクル等)
予算の執行管理のため、決済データを定期報告すること。

全国での利用状況

経済産業省資料抜粋

ご覧の通り、還元額は5か月間で約3,000億円です。

この内、全体の約86%が中小・小規模事業者での還元となっています。以外にもコンビニやフランチャイズチェーンでの利用や還元は少ないです。

まとめ

キャッシュレスポイント還元制度は6月末で終了とのことですが、本当に今の状況で終了させてしまってよいのでしょうか?

新型コロナウイルス感染症対策として様々な助成制度や支援が行われていますが、ポイント還元制度の廃止はブレーキになりかねません。

還元額が5か月間で約3,000億円という金額が、大きいと思うのか小さいと思うのかで見解が分かれると思いますが、私は、ここまま制度を継続するべきだと思います。

今行われている経済対策の予算規模に比べ3000億円という数字はかなり少なめの金額です。

この予算額でこれだけ全国にキャッシュレスが広がったことも事実です。

まだ、普及率はそこまで伸びていませんので、全国の隅々までキャッシュレス事業が行き渡るまでポイント還元制度を継続し、時期としては国全体の経済がⅤ字回復するまで早くても今年中は延長すべきだと思います。

皆さんも、キャッシュレスポイント還元制度について、考えてみてください。

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