5月4日に新型コロナウイルス感染症対策専門家会議から「新しい生活様式」の提案がありました。
個人的に「なんでこのタイミングでこれなんだ」と言いたいことはたくさんありますが、そんなことを言っていても感染症対策が進まないので、新しい生活様式についてわかりやすく解説したいと思います。
最後まで読めば、あなたもきっと新しい生活様式の伝道師になれます。
新しい生活様式って何?
緊急事態宣言は延長
4月7日から5月6日までの期間の予定で発出されていた緊急事態宣言は、5月31日まで期間延長されることになりました。
これは、当初想定していたイメージまで、新型コロナウイルス感染症患者の新規発生数などが減らなかったことや、医療機関がひっ迫した状況が続いているためです。
今の活動自粛をあと2週間程度は継続してみてどうなのか、改めて評価して、もし良くなっていれば早めの解除もあるようです。
新型コロナウイルスとの戦いは集団免疫を獲得するまでの長期戦
新型コロナウイルスとの戦いが終わるのは、ワクチンが完成し、国民の大半がワクチン接種を行って集団免疫を獲得したときに完了するということです。
ワクチンは、早くても来年早々に完成し、国民全体に行き渡るのは1年半以上かかると思われます。
それまでは、今までのように新型コロナウイルスに感染しないように、感染予防をし続けなければなりません。
経済活動をこれ以上止めるわけにはいかない
とは言え、経済活動を約2年間も止めておく訳にもいかないので、感染予防と経済活動を両立させる取り組みを始めて、経済をできるだけ早い段階で元に戻すようにしなければならない状況になっています。
ウイルス感染予防と通常生活の共存
新型コロナウイルスの感染予防をしながら日常生活をどうやって過ごしていくのか誰にも方法がわからないので、その基本的な項目を例示したものが「新しい生活様式」になります。
新しい生活様式の内容
ガイドラインは後1~2週間後に示される
「新しい生活様式」は専門家会議が例として示したもので、各業種や業態によって様々な感染予防対策が考えられるので、そこの詳細については、それぞれの業種でガイドラインを示してくださいねと委任されています。
その期限も2週間以内です。
5月14日か15日あたりには、各業種のガイドラインが示されると思います。
新しい生活様式の基本はあくまでも3点!
基本はあくまでもこの3点です。
①身体的距離の確保(フィジカルディスタンス)
②マスクの着用
③手洗い
新しい生活様式はこの3点を日常生活等で実践する場合の例示です。
各個人が行う基本的感染対策
- 人との間隔はできるだけ2m(最低1m)空ける
- 遊びに行くなら屋内より屋外を選ぶ
- 会話をする際は可能な限り真正面を避ける
- 外出時、屋内にいるときや会話をするときは症状がなくてもマスクを着用
- 家に帰ったらまず手や顔を洗う できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる
- 手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)
※高齢者や持病のあるような重症化リスクの高い人と会う際には体調管理をより厳重にする
移動に関する感染対策
- 感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は控える
- 帰省や旅行はひかえめに 出張はやむを得ない場合に
- 発症したときのため誰とどこで会ったかをメモにする(行動履歴)
- 地域の感染状況に注意する
日常生活
- まめに手洗い 手指消毒
- せきエチケットの徹底
- こまめに換気
- 身体的距離の確保
- 3密の回避(密集 密接 密閉)
- 毎朝の体温測定 健康チェック 発熱またはかぜの症状がある場合は無理せず自宅で療養
買い物(生活場面ごとの例示)
- 通販も利用
- 1人または少人数ですいた時間に
- 電子決済の利用
- 計画を立てて素早く済ます
- サンプルなど展示品への接触は控えめに
- レジに並ぶときは前後にスペース
公共交通機関の利用(生活場面ごとの例示)
- 会話は控えめに
- 混んでいる時間帯は避けて
- 徒歩や自転車利用も併用する
食事(生活場面ごとの例示)
- 持ち帰りや出前 デリバリーも
- 屋外空間で気持ちよく
- 大皿は避けて料理は個々に
- 対面ではなく横並びで座ろう
- 料理に集中 おしゃべりは控えめに
- お酌 グラスやお猪口の回し飲みは避けて
娯楽、スポーツ等(生活場面ごとの例示)
- 公園はすいた時間や場所を選ぶ
- 筋トレやヨガは自宅で動画を活用
- ジョギングは少人数で
- すれ違うときは距離をとるマナー
- 予約制を利用してゆったりと
- 狭い部屋での長居は無用
- 歌や応援は十分な距離かオンライン
冠婚葬祭など親族行事(生活場面ごとの例示)
- 多人数での会食は避けて
- 発熱やかぜの症状がある場合は参加しない
働き方の新しいスタイル
- テレワークやローテーション勤務
- 時差通勤でゆったりと
- オフィスは広々と
- 会議はオンライン
- 名刺交換はオンライン
- 対面での打ち合わせは換気とマスク
まとめ
新しい生活様式は慣れるまでは少し苦痛に感じるかもしれませんが、これが新たなスタンダードになっていくかもしれません。
この例示を見てもわかるように、お酒を伴うような飲食関係は集団免疫獲得までほぼ再開は見込めないということになります。
居酒屋など、業種転換を図るのかサービス内容や施設の改修によって対応していくのかなかなか難しいですが、早く判断しないと本当に廃業するしかありません。
今回示された新しい生活様式を早く理解し、自分の生活に溶け込ませることができれば新型コロナウイルスに勝ったも同然です。
医療も、約6時間、検査時間がかかるPCR検査が短時間で検査結果がわかるインフルエンザの感染検査で使用しているような簡易検査キットが6月ぐらいには使用できるようになりそうです。また、治療薬も今月中には認証される見込みです。
また、37.5℃以上4日間という基準も見直され、異常があれば早く検査し発見する体制に代わっていきます。
皆さんも、新型コロナウイルスとの長い戦いを新しい生活様式を身に着けて何とか乗り切りましょう。人生は100年です。そこまで生きなきゃもったいないです。
※参考に専門家会議の提言等を添付しておきます。時間がある方は目を通してみてください。
「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(5月4日)」(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議)