新型コロナウイルスのPCR検査について厚生労働省は5月8日、新たな相談の目安を公表し、2月以降「37度5分以上の発熱が4日以上」としていた表記を取りやめました。具体的な体温は示さず、息苦しさや高熱などの症状があればすぐに相談するように言っています。
厚生労働省はことし2月、感染が疑われる人が相談や受診をする目安として「37度5分以上の発熱が4日以上続く場合」などと具体的な体温を示していましたが、専門家からは必要な条件のようにとらえられ、受診の抑制につながりかねないなどといった声が上がっていました。
新たな目安は?
新たな目安では「37度5分以上」という表記を取りやめ、次のような症状がある場合は、すぐに相談するよう呼びかけています。
【次のような症状は「すぐに相談」を】
- 息苦しさや強いだるさ、高熱などの強い症状がある場合
- 高齢者など重症化しやすい人で発熱やせきなど比較的軽いかぜの症状がある場合
- 重症化しやすい人でなくても、発熱やせきなど比較的軽いかぜの症状が続く場合
厚生労働省は「『高熱』かどうかは自分の平熱を踏まえた上で判断してほしい。症状には個人差があり、強い症状だと思う場合はすぐに相談してほしい」と言っています。
また、症状の1つとして報告が相次いでいる「味覚や嗅覚の異常」については専門家の間で意見が分かれたため記載は見送られましたが、厚生労働省は異常を感じた場合には相談するよう呼びかけています。
【症状が4日以上続く場合は「必ず相談」を】
- 発熱やせきなど比較的軽いかぜの症状が4日以上続く場合
厚生労働省は、感染の疑いがある場合には、まずは全国の保健所の「帰国者・接触者相談センター」などに相談してほしいとしています。
これが、基本的な目安になりました。非常にわかりにくくなった印象です。
参考情報
初期症状
新型コロナウイルスに感染すると平均して5日から6日、最長で2週間ほどの潜伏期間を経て症状が現れます。
初期の症状としては、いわゆる「かぜ」と同じようなものが多く、WHO=世界保健機関は、最も多い症状として発熱や乾いたせき、体のだるさを挙げ、患者によっては鼻づまりやのどの痛み、それに下痢なども起きるということです。
また、アメリカのCDC=疾病対策センターは、症状について、これまで発熱とせき、息苦しさを挙げていましたが、4月に入って症状についての情報を更新しました。
せきと息苦しさについては変わりませんが、次の症状のうち、2つ以上の症状があると感染している可能性があるとのことです。
- 発熱
- 寒気
- 悪寒
- 筋肉痛
- 頭痛
- のどの痛み
- 味覚または嗅覚の異常
子どもでも出る症状は大人と一緒だそうです。
ほかにも重い症状など気になることがあれば医療従事者に相談し、息ができなくなったり、胸の痛みが続いたり、顔や唇が青ざめたりした場合などは、深刻なサインだとしてすぐに医療機関を受診するよう呼びかけています。
早めの相談が必要な人は
下に揚げる人は、重症化しやすいため、目安として示した症状が2日程度続く場合、「帰国者・接触者相談センター」に相談するようにとのことです。
- 高齢者
- 糖尿病、心不全、呼吸器疾患の基礎疾患がある人
- 透析を受けている人
- 免疫抑制剤や抗がん剤を使用している人
- 妊婦については念のため重症化しやすい人と同様に早めに相談を
まとめ
厚生労働省などは、受診の目安を大幅に変更しましたが、数値が消えたせいで、非常にわかりにくくなりました。
厚生労働大臣の発言も無責任極まりないもので、あきれてしまいました。
新型コロナウイルス感染症対策で中枢にいる人や関係している人が、自分で責任を取りたくないという姿勢が見え見えで、本当にうんざりします。
最後は政治家が責任を取らなければなりません。
覚悟を持って臨んで欲しいと思います。