新型コロナウイルス感染症対策 柔道ガイドライン

健康
柔道

新型コロナウイルス感染症対策では、様々な業界でガイドラインが示されています。

その中で今回は、国際連盟でも細かくガイドラインが決められている、柔道についてご紹介したいと思います。

基本的には柔道連盟の要約について、解説しながらわかりやすく説明したいと思います。

最後にものすごく細かく決められている、国際柔道連盟のガイドライン(和訳)版のリンクを張り付けておきますので、気になる方はぜひご覧ください。

作成者

公益財団法人全日本柔道連盟会長 山下泰裕
専務理事 中里 壮也
新型コロナウイルス感染症対策委員会

趣旨

①地域によって感染や自粛程度の状況が異なること、また練習休止と体力低下によるけがの発生が懸念されることから、段階的練習計画のお願い。

②各段階の感染症や社会状況の基準に関しては、各都道府県行政の判断や学校の方針によるところが大きいので、地域の判断に基づいて計画し、各地域で統一的な対応がなされるようにお願い。

③同時に柔道参加者のすべてが行うべき感染症予防措置を示します。この措置を行わなければ練習に参加できないことを徹底。

ガイドラインの内容

全日本柔道連盟では、練習再開から国際大会を開催するまでのステップを5段階に分けて例示しています。段階1から始まります。

今回は段階1から段階3までが示されています。ご覧いただくとわかると思いますが、段階3をクリアすることは相当難しいと感じます。

段階4、段階5は対外試合(国内、国際など)を行う段階になります。今回は記載しません。

段階1

○ 感染症と社会状況:緊急事態宣言は解除。外出規制の緩和や少人数集会の開催が一部認められ、学校や部活動の一部再開。3 つの密は厳守、県をまたぐ移動は自粛状態。
○ 練習人数制限(1 名/8㎡、畳 4 枚ほどを目安)
○ 練習内容:相手と組み合わない練習のみ
例えば、受身、筋力トレーニング、一人打ち込み、指導など
○ 練習時間:1 時間以内
○ マスク着用義務あり
○ 道場共用施設(シャワーなど)の使用禁止

全日本柔道連盟ガイドライン抜粋

基本的に一人で行える練習で、3密対策を行うことが求められています。日本人にはあまり感覚的にわかりにくい1人当たり8㎡という基準は国際柔道連盟の基準に出ていますのでそれを記載したものになります。日本人であれば畳4枚分と認識しておくのがわかりやすいかと思います。

段階2

〇 感染症と社会状況:学校や部活動の再開。3 密のうちマスク着用下での密接許可。
〇 練習人数制限(2 名/16 ㎡、畳 8 枚ほどを目安)
〇 練習内容:相手と組み合う練習
例えば、打ち込み(立技・寝技)、投げ込み、技の研究・指導など
(乱取りや試合稽古は禁)、組み合う相手は変えない
〇 練習時間:1 時間程度
〇 マスク着用義務あり

全日本柔道連盟ガイドライン抜粋

マスクを着用したままで、同じ相手で組み合う練習をする段階です。マスクを着用したままでの練習ですので、あまり激しい練習はできません。

段階3

〇 感染症と社会状況:地域の新規患者が一定期間(たとえば 4 週間以上)なし。3 密と移動制限の解除。
〇 練習人数制限なし(ただし密集となる状態は可能な限り避ける)
〇 練習内容:相手と組み合う練習、例えば乱取り(立技・寝技)や試合稽古
ただし、組み合う相手との時間(5 分以内)や相手の数(5 名程度など)を制限する
出稽古や対外試合は行わない。
〇 練習時間:2 時間以内
〇 マスク着用義務なし

全日本柔道連盟ガイドライン抜粋

実はここに書いてあることが私には理解できません。「3密と移動制限の解除」と書いてありますが、3密を解除するとはどういいうことなのでしょうか。普通に考えれば、ワクチンの接種が行われ集団免疫を獲得できたときにはじめて3密対策の要請は行われなくなると思います。それまではこの段階に移行できないとなるとかなりハードルが高いと思います。内容を読む限り、移動制限解除のレベルかなと思います。

対外試合はできませんが、ある程度の制限をもって通常の練習が行える段階です。

指導者・選手が守るべき感染予防措置

□ 練習日には全員が健康記録表を管理者に提出する(健康記録表には氏名、連絡先、当日の体温、当日の症状の有無などが記載)。練習参加可否とクラスター発生時の追跡に必要。
□ 管理者はすべての健康記録表をチェックし、発熱者や有症状者は練習不参加とする。
□ 使用前後での施設の共用場所(畳、更衣室、トイレなど)の拭き掃除、消毒:消毒はアルコール類か 0.02-0.1%次亜塩素酸ナトリウムによる拭式がよい。
□ 共用設備のうちシャワー室や更衣室ロッカーは段階 2 までは使用しない。
□ 道場は換気を十分に行う。
□ 練習前後には全身を自宅にてシャワーで洗う。
□ 柔道着、トレーニングシャツ、タオルなど個人が使用する物品は毎日自宅で洗濯する。
□ 手洗いを頻繁に行う。:練習前後・休憩前後で擦式アルコール製剤で両手を定期的にすみずみまで洗浄するか、石鹸と水で洗う(20 秒間)。
□ マスク着用は段階1、2では必須とする。

全日本柔道連盟ガイドライン抜粋

この予防措置を講じなければ、練習再開を認められません。

まとめ

必ず生身の身体で触れ合わなければならない競技ですので、どうしても厳しい対応をしなければなりません。また、しばらくの間、練習をしていなかったので、体力が落ちていることも想定して、少しずつ練習の強度を上げていく必要もあります。

これくらい詳しく決めてあると何をどうして良いかわかりやすくて良いですね。

最後に、国際柔道連盟のガイドラインのリンクを掲載しておきます。ぜひご覧ください。

国際柔道連盟のガイドラインはこちら⇒PDF

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