エリオット波動

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エリオット波動

テクニカル分析の手法の一つとしてエリオット波動があります。

非常に古典的なテクニカル分析になりますが、群集心理や経験則に基づいた分析法になりますので、理論を理解するにも時間がかかりますし、判断もかなり迷うことになります。

しかし、この理論をある程度、理解しておくことで、売買が非常に簡単に行うことができるようになります。

人それぞれ活用の仕方がありますので、詳しいところまでは解説しませんが、基本的なところのみをわかりやすく説明したいと思います。

自分に合っていそうだと思う人は、ぜひ、詳しいところまで調べてみてください。過去の値動き等に当てはめて分析してみると意外と使えると思います。

日経平均などの指数やFX(為替相場)で、特に使えますので、そのような類の投資をされている方はぜひ、読んで投資に活用してください。

エリオット波動の生まれは?

 エリオット波動理論は1920年代から1930年代にかけて、アメリカ証券アナリストのラルフ・ネルソン・エリオット氏によって確立されたものです。エリオット氏は、市場には一定のサイクルがあると考えていました。

 もちろんダウ理論について研究もしておりそれを発展させているようにも感じます。

 サイクルを予測するために同氏が考案した手法の有効性については賛否さまざまな意見があります。しかし、現在その理論は、テクニカルアナリストが市場予測を行うために用いる最も有効な手法の1つとなっています。

エリオット波動とは?

エリオット波動の基本は非常にシンプルです。

株などの値動きには「上昇5波、下降3波」のサイクルがあると言うだけです。

値動きにはこのような一定のリズムがあるというもので、この裏付けになるのが群集の心理になっています。

まあ、これだけではどういうことなのかわからないと思いますので、更に詳しく説明いたします。

エリオット波動イメージ

上昇5波、下降3波

上昇相場は、

『上昇(第1波) ⇒ 下降(第2波) ⇒ 上昇(第3波) ⇒ 下降(第4波) ⇒ 上昇(第5波)』

5つの連続した上昇波(上昇5波)からなり、その後

『下降(第1波) ⇒ 上昇(第2波) ⇒ 下降(第3波)』

3つの下降波(下降3波)による下降調整の相場が発生するというものです。

波の決まり事

波には決まり後(条件)があります。

①第2波の安値は第1波の安値より安くなることはない。

 当たり前ですよね。上昇局面なのに第2波が安くなると言うことは、上昇局面だと言う分析自体が間違っていると言うことになります。

②第3波が一番短くなることはない。

 これは、群集心理にもつながりますが、第1波の高値を上抜ければ当然、市場で注目が集まり個人投資家も積極的に参加することになります。第1波では参加者は限定的ですが上昇局面に突入という判断になりますので、参加者が増え第1波より短い上昇にはなり得ないことが想像できると思います。

③第4波の安値が第1波の高値を下回ることはない。

 ちょっと、値が上がりすぎたかなと警戒する人が増えてきて若干の売りが出てきます。しかし、大半の人は、「まだ、下降局面にはなっていない。単なる調整局面だろう。」と判断するため、第1波の高値まで値下がりすることはありません。もし下がったとすれば、判断が間違っていたと言うことになります。

サイクル(フラクタル構造)

 短期中期長期それぞれの波動内で同じ傾向の波動が発生するとの理論もあります。

 長期で上昇局面であれば、その波の中でも、同じような上昇波動が現れるというものです。これをわかりやすくしようと思うとかなり複雑になりますので割愛します。

エリオット波動を活用する方法

 必ずそうなるわけではありませんが、上記の波の決まり事を利用する方法が初心者にはわかりやすいかと思います。

買いのタイミング

 第1波第2波の候補の値動きを見つけて第3波が第1波の高値を上抜けたら買い

売りのタイミング

第4波を確認し、第5波に入り第3波の高値を超えたら売り

第1波の始まり地点と第4波の安値を直線で結んだトレンドラインを下降第1波が下抜ければ完全に下降局面に入ったと判断することもできます。

この波動は、180度回転したパターンもあります。長期の下降局面、ドル円でいえば円高局面ではこういった逆の波動もあります。

エリオット波動を活用する投資方法

エリオット波動は、始めにも書きましたが、日経平均などの指数、市場全体の値動きや為替相場などで利用するのが一般的です。

特に、FXの世界では利用する人が多く、今回は話がややこしくて理解できなくなるので割愛しましたがフィボナッチ比率を併用して分析するのが一般的となっています。

まとめ

エリオット波動は、古典的なテクニカル分析の一つです。理論は非常に単純なのですが、活用する場合には非常に苦労します。

一般的に個別株にはこの分析法は使いません。

FXなどで、フィボナッチ比率と併用して活用することが非常に多いです。

もちろん一般的なので、ダマしや仕掛けをする人がいるのも事実です。すべての分析や理論が万能ではありませんので、自分が絶対だと思えるときのみ活用することをお勧めします。

エリオット波動は、あくまでも群集心理を分析したものだと思っておいた方が、私は良いと思います。心理学ですね。

ちなみに私は、エリオット波動は、何となくの相場観をつかむ時だけ活用しています。

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