全世界的に、経済が低迷し、各国政府や中央銀行は低金利政策をとっています。
ほんの1年ぐらいまで、FX(外国為替証拠金取引)は各国の金利差によりスワップポイントで十分に稼ぐこともできましたが、今は金利差がほとんどなく、スワップポイントを当てにした長期ポジション保有で稼ぐことができなくなりました。
また、金利差が無くなったことによって、通貨ペアでの上下値動き幅がどんどん狭くなっていくことも予想されます。
つまりFXで稼ぐことのできるスワップポイントと値動きが少なくなることで、FXの魅力がどんどんなくなってきています。
このような状況を踏まえて、FXはオワコンだと言われることもあります。
今回は、本当にFXをめぐる環境がそのように変化しているのか検証してみたいと思います。
参考までに、お小遣い2万円ちょっとで8月1か月間FXの運用してみた結果を掲載しておきます。恥ずかしい結果ですが笑ってやってください。
主要国の金利の変遷
今年に入ってからの、日本を含む主要国の金利動向は以下のとおりになります。
ご覧の通り、南アフリカ、中国、トルコやメキシコなどは比較的金利が高いですが、国際的な信用が低く、長期的に運用する場合には、大きなリスクを伴います。
スワップポイントはいくらなのか?
現在は、この程度のスワップポイントとなっています。例えば、アメリカドル円であれば、買いポジションを取っている場合には1日あたり4円、1年間で約1500円のスワップポイントがもらえる計算になります。1万通貨あたりのポイントとなりますのでレバレッジが1倍であれば、約1,060,000円に対する利益となります。
多いか少ないかは各個人の判断ですが、1年前と比べると約10分の1になってしまっています。
スワップポイントで稼ぐことは、非常に難しくなってきています。
金利差が無くなると価格の変動は少なくなるのか?
通常、貿易で何か商品を他国から買った場合には、その国の通貨に両替しその国の通貨で支払いする。こういった貿易によって、為替が変動していくのが基本です。
2次的材料として、ある国の金利が自国よりもはるかに高い場合には、自国の通貨を金利が高い国の通貨に両替して保有しておけば有利になります。それが貿易先の通貨であればなおさら金利の有利な通貨に交換しておくはずです。
しかし、その状態から逆に、国どおしでの金利差がほとんどない場合には、貿易先との支払いに必要最低限の通貨に両替し、投機的な通貨の保有はしなくなります。
と言うことは為替市場に流れる資金が減っていくことになります。市場流通資金が減っていけば当然価格の変動も狭くなっていくことは容易に想像できると思います。
自国通貨を他国通貨へ交換する必要性がなくなってしまえば、価格が動かなくなってしまうのは当然だと思います。
この理屈を裏付ける論文などを探しましたが見つからず、掲載は断念しましたが、後程わかりやすい資料がありましたら、また、お知らせします。
実際にFXは儲からないのか検証
本当にFXがオワコンなのか確かめるため、私のお小遣いをなげうって、FXを約1か月間続けてみました。その結果は以下のとおりです。
ご覧の通り、1か月間で約7.4%の利益が出ました。
一応、利益は出ています。なお、スワップポイントを含めて計算しています。
一応、それなりに利益は出ています。この調子で継続出来たらよいと思っています。
まとめ
新型コロナウイルス感染症の影響が世界各国の経済に大きく影響を与えてしまい、経済が停滞したことから、各国政府や中央銀行はゼロ金利政策などにシフトしてきました。言わば通貨の値下げ合戦が始まりました。
金利差が無くなったことで、「スワップポイント」で稼ぐこともできなくなり、FXの魅力が半減しました。また、価格の変動も1か月を通してみてみると、レンジ幅が非常に狭くなっています。
FXで一番儲かる部分が社会的要因によって変更され、稼ぐことが非常に難しくなっていますが、私が検証した結果まだまだ稼ぐことはできます。
たった1か月間の検証なので、あまり信憑性が高くありませんが、これからしばらく続けてみて検証していきたいと思います。
各証券会社では、バイナリーオプションなどを導入して顧客のつなぎ止めと新規顧客開拓に乗り出しています。
しかし、FXはレバレッジを効かせて取引することによって、まだまだ稼いでいくことができます。決してオワコンではありません。安心して取引を継続していきましょう。