金(ゴールド)に投資はやめた方が良いという話

投資入門
金(ゴールド)

金(ゴールド)が過去の最多高値を更新しました。

どんどん値上がりしています。

以前にも、触れましたが、私は現在のゴールドは高すぎると思っています。

今回は、今の世間の流れとは逆行しますが、皆さんにおススメしない理由を書いてみたいと思います。

ゴールドの購入をお考えの方は、購入前に一度、私の記事を読んでから判断してみてください。

なぜ、ここまで高騰した?ゴールドがここまで値上がりした理由

ここ数年はゴールドは値上がり傾向

金(ゴールド)の値上がりは今に始まったことではありません。

金(ゴールド)の価格は基本的にはアメリカの情勢でほぼ決まります。トランプ大統領就任以降、特に中国との貿易戦争が始まって、関税の応酬になりだしてからは、経済を不安視する投資家を中心に、金(ゴールド)を投資先、リスク回避先として選ばれるようになり、ここ数年、値上がり傾向が続いていました。

2020年はゴールドが値上がりすると予想した専門家が多かった

そして2020年は、FRB議長の金利予想では、アメリカの金利は1年間を通して据え置かれるとの見込みがありました。

米中の貿易戦争や、アメリカの低金利据え置きの状況を踏まえて、リスク回避のため金(ゴールド)が値上がりすると予想する専門家や証券会社が多い状況にありました。

2020年1月は主に中東情勢が影響

そして、その流れを後押しするように、中東情勢が悪化します。

中東情勢の悪化によって、軍需産業関連の株価は上がるかもしれないが、テロ等のリスクが高まり経済が委縮してしまうのではないかとの見込みが広がり、金(ゴールド)でのリスク回避の流れが加速しました。

新型コロナウイルス感染症の影響による不安

更に、新型コロナウイルス感染症の影響が年初は中国が中心でしたが、アメリカやヨーロッパなど、世界中に飛び火するとロックダウンの影響で経済情勢が悪化し、長期化することになり、金(ゴールド)をリスク回避として選ぶ流れが加速しました。

一時的な金余りによる適当な投資先

昨年までの常識として、安全投資先として、「日本円」「アメリカ国債」「スイスフラン」などが王道でしたが、今回は、「日本円」は消費増税や新型コロナウイルス感染症の影響で経済が衰退することが予想され敬遠され、「アメリカ国債」もインフレリスクが高まっており敬遠されるという流れで、適当な投資先が金(ゴールド)しかないという状況に陥ってしまいました。

以上のような理由により、現在、金(ゴールド)の価格は値上がりしています。

金(ゴールド)の価格はアメリカの経済に連動

金(ゴールド)の価格を過去50年間さかのぼってみると、基本的にはアメリカの経済の反対方向に動いています。もちろんリーマンショックの時は別ですがそれ以外は基本的に、米国経済が悪化すれば金(ゴールド)が値上がりし、米国経済が良好ならば金(ゴールド)は値下がりするという値動きをします。

言い方を替えれば、米ドルの価値が高ければ金(ゴールド)は値下がりし、米ドルの価値が低ければ金(ゴールド)は値上がりすると言うことです。

ここから先はだれにも読めない

現在は、新型コロナウイルス感染症の影響でダメージを受けた経済を立て直すために、各国政府がどんどん経済対策を行っており、株価は、新型コロナウイルス感染症の影響で値下がりした分を戻しています。

しかし、これから先、長期間にわたって新型コロナウイルス感染症の影響が続くようなら経済の落ち込みは計り知れません。これだけ、各国がお札を刷りまくって市場にジャブジャブ溢れさせていますので、インフレが始まるのも近いかもしれません。もちろん、景気が持ち直せばよいのですが、不況のままインフレとなれば、1970年代のアメリカが抱えたスタグフレーションの再来となります。

その場合には、更に、金(ゴールド)は値上がりすることになります。

過去に前例のない経済動向ですし、新型コロナウイルス感染症の影響もいつまで続くのかわかりません。これから先の事は、だれにもわかりません。

金(ゴールド)に投資を勧めない最大の理由

金(ゴールド)への投資をお勧めしない最大の理由はコストが高すぎると言うことです。

保有しているだけで、コストがかかりますし、この先、値下がりすればさらにマイナスとなります。

多額の資金をお持ちの投資家であれば、このコストを資産でカバーできると思いますが、少額の投資で金(ゴールド)を持つことはリスク以外の何物でもありません。

人によっては金(ゴールド)のETFを保有されている方もあると思いますが、これも手数料がかなり高いと思います。

少なくともインフレが始まるまでは、金(ゴールド)に投資するメリットはないと思っています。

金(ゴールド)の適正な価格は、リーマンショック前の価格だと思っています。とにかく今は高すぎるのです。

まとめ

金(ゴールド)の価格は、基本的にアメリカ経済(通貨価値)と連動すると書きました。

ここ数年、アメリカ経済が弱含んでいたため、金の価値は徐々に上がり続けてきました。そこへ追い打ちをかけるように、今年の流れ(貿易戦争、中東情勢、新型コロナウイルス感染症の影響)です。

当然、リスク回避のため金(ゴールド)の価値は上がっていきます。

この後、新型コロナウイルス感染症の影響がどうなっていくのか誰にも読めません。

リスク回避のために投資した商品が、大きなリスクをはらんでいる以上、私は金(ゴールド)には投資はしません。

もちろん、皆さんにもお勧めしません。

今、金(ゴールド)の購入を考えている方は、もう一度、ゴールドが抱えているリスクと自分にもたらされるメリットを比べてみてください。

大きなメリットはないと思います。

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