30万円の現金給付はどうやったら受け取るのか?

日本経済
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新型コロナウイルス感染症による減収対策

1か月ぐらい前までは、そこまで深刻に考えていなかった人も多いと思いますが、今や、収入が激減し、どうやって生活していこうか本当に悩んでいる人は多いと思います。

その中で、「生活に困っている世帯に国から30万円を現金給付します。」という話が降って湧いてきました。

もしかしたら自分ももらえるのか?なんて思った人が大半だと思います。

でも実際は、かなり狭き門になっています。

まだ、国会の審議が終わっておりませんので、細かいところまで決まっていませんが、少しずつ見え始めてきたところもあります。

今回は、今決まっていることを、わかりやすく解説したいと思います。

生活支援臨時交付金(仮称)の概要

目的

感染症の影響を受け収入が減少し、事態収束も見通せずに日々の生活に困窮している方々に対し、迅速に、手厚い、思い切った支援の手を差し伸べる観点から、休業等により収入が減少し、生活に困っている世帯に対して、生活維持のために臨時の支援を行う

総務省HP

感染症の影響を受けて、急激に収入が減って生活に困っている世帯に、お金を配りますよということです。

元々、生活が困窮している世帯ではなく、今回、感染症の影響で困窮している世帯が対象になると言うことです。

事業の実施主体など

  • 実施主体は市区町村
  • 実施に要する経費(給付事業費及び事務費)について、国が補助(10/10)

国から各世帯にお金が振り込まれるのではなくて、市区町村が国からお金をもらって30万円を配るということです。

ここの一連の手続きの部分が全く決まっていません。

給付対象

ここが一番知りたいところだと思います。

世帯主の月間収入(本年2月~6月の任意の月)が、
(1)新型コロナウイルス感染症発生前に比べて減少し、かつ年間ベースに引き直すと住民税非課税水準(※)となる低所得世帯
(2)新型コロナウイルス感染症発生前に比べて大幅に減少(半減以上)し、かつ年間ベースに引き直すと住民税非課税水準(※)の2倍以下となる世帯
等を対象とする。
※申請・審査手続の簡便化のため、世帯主(給与所得者)の月間収入が下記の基準額 以下であれば、級地区分にかかわらず住民税非課税水準であるとみなす。

  • 扶養親族等なし(単身世帯) 10万円
  • 扶養親族等1人 15万円
  • 扶養親族等2人 20万円
  • 扶養親族等3人 25万円

(注1)扶養親族等とは、扶養親族及び同一生計配偶者を指す。
(注2)扶養親族等の4人目以降は、基準額を1人当たり5万円加算。

物凄くわかりにくいですね。

扶養親族等がいない単身世帯を例に簡単に言うと、世帯主(給与所得者)の月間収入が、

①急に減って、10万円以下(住民税非課税水準)になった。

②50%以上減って、20万円以下(住民税非課税世帯水準の2倍以下)になった。

そういう世帯が対象になります。

区分
扶養親族等なし
扶養親族等1人
扶養親族等2人
扶養親族等3人
基準判定

なかなか該当する人は少ないと思います。

1世帯当たり

1世帯あたり30万円

です。あくまでも世帯です。個人ではありません。

給付金の申請と給付の方法

  • 収入状況を証する書類等を付して市区町村に申請
    (申請者や市区町村の事務負担を考慮して、可能な限り簡便な手続きを検討することとしている。また、申請方法は、申請書類の郵送を基本としつつ、オンライン申請を検討する。やむを得ず窓口で申請受付を行う場合は、受付窓口の分散や消毒薬の配置といった感染症拡大防止策の徹底を図る)
  • 給付金は原則として本人名義の銀行口座への振り込み

新型コロナウイルス感染症対策として交付金を出すのに、交付金の手続きでコロナウイルスに感染したら元も子もないので、基本的に申請は市区町村の窓口ではしないように、郵送やオンライン(インターネット)による申請がメインとなります。

収入の証明書類

  • 収入状況に関しては、原則として、本年2月~6月の任意の月の収入がわかる給与明細や雇い主からの証明書、帳簿の一部の写しなどの提出をお願いする予定ですが、そのほか簡便に収入状況を確認する方法についても検討する予定です。
  • 詳細が決まり次第、政府(総務省)のホームページ等においてお知らせいたします。

決まっているようで、何も決まっていません。

給付開始日

市区町村において決定(緊急経済対策の趣旨を踏まえ、迅速な給付開始を目指すものとする)

市区町村が決めなさいということです。準備が遅くなれば開始日も遅くなります。

よくある勘違い

住民税非課税世帯は必ずもらえる

住民税非課税世帯水準という言葉が多く使われているので、混乱しがちです。

住民税非課税世帯は元々、収入の水準が低く、減収していない人も多いので、すべての世帯がもらえるわけではありません。

生活保護世帯や年金生活世帯はもらえる

生活保護世帯や年金生活世帯は、基本的にもらえる金額はあまり変化はなく、今回の事で減収になる事もありません。ですので、対象とはなりません。

お金は窓口でキャッシュでもらえる

世帯主本人名義の銀行口座に振り込みになります。

まとめ

日本の総世帯数は約5600万世帯で、そのうち1200万世帯等が該当するのではないかと想定されています。

申請はできるだけ簡単になるということですが、添付書類が欠かせません。そこがどこまで許されるのか議論が重ねられています。

また、証明書類が給料明細等であれば、公的機関が発行したものでもないのでいくらでもごまかすことができます。

また逆に、対象になるように給与を減額する輩も出てくると思います。

こういった、悪い輩からどうやって善意の市民を救うのかも制度設計にかかっています。今後も国会の議論に注目していきたいと思います。

なお、ご不明な点がございましたら、国が下記のとおりコールセンターを設けていますので、ご活用ください。


【コールセンターの概要】
○連 絡 先 03-5638-5855
○応対時間 9:00~18:30 (土、日、祝日を除く)

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