老後の資金づくりには投資がおすすめと言いましたが、もう少し詳しく投資の種類ごとにどのようなものなのか解説したいと思います。
国内株式とは
今回は株式の中でも日本株式に範囲を絞ってお話ししたいと思います。
株式とは、株式会社が出資者に対して、株主(社員)であるという地位を認めることだと言われています。これを証書(証明書)にしたものが有価証券(株券)と言います。
この株券を出資した会社に持って行って現金に替えて欲しいと言っても現金には変えてもらえません。一般の人が取引(売買)できる場所が証券取引所です。
日本の証券取引所で取引されている株式の事を国内株式取引と言います。
ただし、我々個人が直接、証券取引所で取引はできません。国内の証券会社に口座を開設して、証券会社を通して取引します。
株式での利益は3種類
株券を所有することによってもたらされる利益は3種類です。
①事業収益に応じた配当金(インカムゲイン)
元々、株式は会社に利益が出た場合にはその一部を株主に出資した金額(口数)に応じて配当することが基本です。
企業によって支払う金額、回数、時期が異なります。企業によってはどんなに利益が出ても支払わないところもあります。
②株価の値上がり益(キャピタルゲイン)
会社の業績が良く今後も伸びていきそうだと思うと株価が値上がりしていきます。この値上がり益の事をキャピタルゲインと言います。
また、業績の悪い時に安く購入し業績の良くなったところで売った時には値上がりしていますので、この差額部分もキャピタルゲインと言います。
③株主優待
例えば航空会社であれば出資口数に応じて株主優待料金で航空券が購入できるなど、それぞれの企業で自社商品を利用した優待制度を設けている株式会社があります。
これが魅力で株を保有している方もあるのではないでしょうか?
取引の種類(現物・信用)
株を売買するにも取引の種類が分かれています。
【現物取引】
現物取引は、取引所を通じて実際に株を売買する株取引の基本となる取引です。取引できる時間帯は原則、9時~15時(途中休憩時間あり)です。それ以外の時間もPTSと言って施設取引所による時間外取引や注文の予約ができます。
【信用取引】
信用取引は、現金や株券を元手にそれ以上の額の株を売買することを言います。わかりやすく言えば現金や株券を担保に、借りて株取引を行うものです。
信用取引は、担保の何倍もの取引ができますし、売りから(値下がり予測)始めることもできます。株価が下落するときには有効に利用できます。
もちろん元手以上の取引を行いますので、予測が外れた場合は、かなり大けがを負うこともあります。
また、株を借りることになりますので、その分の金利もかかります。
【つなぎ売り】
現物取引と信用取引の合わせ技です。
現物買い+信用売り
株主優待の権利が欲しい時などに使うことがあります。
株主優待権利確定日直前に現物買いをして、値下がりリスクを抑えるために同じタイミング同じ銘柄の信用売りを行います。予想通り値下がりしていれば権利確定日の翌日以降に現物渡しといって買っていた現物で信用取引の売りの穴埋めをするというやり方です。もちろん、株主優待も受け取れます。
ただし、信用取引が行える銘柄に限られます。
まとめ
日本国内の株式会社が発行する株券を証券会社を介して証券取引所で取引(売買)することを国内株式取引と言います。
利益は、配当益(インガムゲイン)、差額益(キャピタルゲイン)、株主優待の3つです。
取引は大まかに現物取引と信用取引があり、この2つの組み合わせもあります。
国内株式は、日本人にとって情報が得やすく株価の変動を予測することが比較的行いやすいと思います。
しかし、最近の株価は異常です。
日本の経済の危機は別の機会にお話ししますが、取り返しのつかない大変な金融政策が長い間続いてしまいました。
日本人にとって取っ付きやすい国内株式ですが、近いうちに暴落も予想され、しばらくは手が出しにくいと私は思っています。