長期投資におススメなナンピン戦略(投資信託)

投資入門
ナンピン

昔から「ナンピンはやめるべき」「ナンピンはスカンピン」「ナンピンは資金を底つかせる」など悪い投資戦略の例えとしても良く言われます。片や、一部のブログやSNSの書き込みを見てもナンピンの肯定派もいることは確かです。

本当に投資の世界でナンピンは悪なのでしょうか?

最初に言ってしまいますが、私の結論としては、インデックスファンドなどの長期投資であれば、ナンピンを戦略として組み込んだ方が最終的には良い結果につながると思います。

今回は、ナンピンとは何なのかをまず、ご説明し、最終的に私がどうしてそのような結論に至ったのかその経過をお伝えします。

「馬○とハサミは使いよう」という言葉がありますが、まさにナンピンも使い方によっては強い武器になります。長期投資をやっている方ややってみようと思っている方はぜひ投資戦略の一つにナンピンを加えてみてください。

そもそもナンピンって何なの?

ナンピンは新しい言葉ではなく江戸時代の米相場ではすでに使われていたものです。ですので、漢字も存在し難平(ナンピン)と書きます。「難」は損のことを指し、それを「平均」することから、難平と書くものです。

買った後に価格が下落した場合、下値で買い増しすることで、1株あたりの買い値(平均取得価格)を下げる手法になります。

平均取得価格が低くなることで、その後の上げ幅が少なくても、利益が出たり最悪でも軽微な損失で処分する等が可能となる手法です。これを「ナンピン買い」と言います。逆に空売りした後で株価が上昇した場合に、上昇後の値段でさらに売り増しする「ナンピン売り」も当然あります。

例:1000円で1株を買い、800円に下落したとき更に1株買えば、平均価格は900円。その後901円まで戻れば利益が出ます。※失敗した場合は損失が上乗せされる。

ナンピンが悪手だと言われる理由

ナンピンがダメだと言われる理由は様々ありますが、主な理由は以下のとおりかと思います。

  • ・追加投資をする余剰資金が必要
  • ・下落局面から上昇局面に転換するまでには相当期間が必要で、その間含み損を抱えても耐えられる精神力が必要
  • ・別の銘柄への投資先切替の機会が損失する
  • ・損失の割合を減らすことはできるが、損失の金額は大きくなる

ドルコスト平均法

ナンピン手法を理解するには、同じような手法としてドルコスト平均法があります。

ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的に買い続ける手法です。この手法で金融商品を購入し続けた場合、価格が低いときの購入量は多くなり、価格が高いときの購入量は少なくなります。

価格が安い時に大量に購入して、全体の取得平均額を下げていく方法になります。そうすることにより全体の利益を高める効果を発揮します。

大事なのはナンピンを使うタイミング

ドルコスト平均法もナンピンも共通することですが、価格が低くなったところで買うことで全体の購入平均価格を下げて、利益を上げます。要は、底値で大量に購入すれば、その効果を最大にすることができます。

ただ単に、大幅に下落したからと言って、買い増してもその後も暴落した場合には損失が大きくなってしまうだけです。

移動平均線やテクニカル分析で底を打ったことを確認して買い増しすれば、効果的な投資となります。

投資の世界の常識として、大体10年に1回は株価の大暴落が発生します。しかし、株価は100年という長期スパンで見れば少しずつ上昇していくことも知られています。大暴落が起こった後は、急激なスピードで株価が上昇します。インデックスファンドなどであれば、こういった大暴落局面で買い増しすることで飛躍的に投資効果を発揮することもできます。個別株でも多少の差異はありますが同様です。

長期投資の世界では、ナンピンするタイミングさえ間違えなければ、有効な手法だと考えられます。

まとめ

ナンピンは、価格が下落して含み損を抱えた場合にその時点の価格で購入し、全体の平均取得価格を下げて、最終的に価格が始めに購入した金額まで上がった場合でも利益を出すという手法の事です。日本国内では江戸時代から存在する手法でした。

ナンピンが悪手だと言われる理由はいくつかありましたが、特に価格が上昇する見込みがない中で資産を更に投入してしまうのはリスクの塊でしかありません。資産を食いつぶすことによって別の投資機会を損失してしまうことも大きいです。

ナンピンという言葉は悪いイメージがありますが、同じ手法としてドルコスト平均法があります。こちらはイメージ的に良い印象があります。

インデックスファンドでナンピン戦略をしてみると、最終的なリターンが飛躍的に伸びるというデータがあります。ナンピンは全てがダメだ言うわけではなく、インデックスファンドなどでは非常に有効な戦略だと言うことがわかります。

ナンピンもハサミと同じで、使うタイミング、使い方が非常に大事です。「落下しているナイフを採ろうとするな。地面に落ちたナイフを拾え。」という言葉があるように、落ちきったと思われるタイミングでナンピンを発動するという戦略は、長期投資の世界ではありだと思いますし、やってみるべきだと思います。

投資の世界で100%はないので、私のナンピン戦略は間違っているのかもしれませんが、過去のデータを見ると長期投資では有効です。最終的には自分の判断になりますので、皆さん自身で、正しいのか正しくないのかは判断してください。私は一切責任は持てません。

タイトルとURLをコピーしました